Gesanmedo ――Tibetan Highlands Elementary School Construction Fund NPO

 

・サラール(撤拉爾)族 ・

 サラール族は、青海省循化サラール族自治県、甘粛省積石山ボウナン族トンシャン族サラール族自治県におもに居住している。人口は8万7546人(1990年)である。この民族の歴史に関する伝承によれば、中央アジアの現ウズベキスタン共和国のサマルカンドから、現在多数が居住している循化サラール族自治県に遷移してきたといわれる。直接的にこのことを歴史的事実として証明する材料は存在しないが、ある程度は歴史を反映する伝承であると考えられる。

 トルコ系遊牧民で11世紀頃トルクメン族またはオグズ族の一部族であるサルルが、セルジューク朝のオグズ族分散政策によって13〜14世紀に東方に移動した、とする説もある。『循化誌』には、明代洪武年間(1370年代)に、サラール土司が明王朝に服属したという記述を見出すことができる。農耕を主要な生業としているが、部分的に牧畜・狩猟にも従事する。中央アジアのチュルク系集団と同様、宗教はスンニー派のイスラム教を信仰している。居住地域において、歴史的に回族、チベット族、漢族などと雑居状態にあったため、彼らと密接な社会・経済的関係を結んできた。現在のサラール族の存在は、西方の中央アジアと中国との交流と民族移動の歴史を体現しているといえるであろう。

『中国少数民族事典』(東京堂出版 2001年)

写真は「中国各民族」中国民族撮影芸術出版社による


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――――BBC世界の屋根探険会 烏里 烏沙 制作・2003年3月8日――――