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遥か遠く
東山の 芝原の上
一輪の
白い蓮の花が
鮮やかに咲いている
その花の
咲く姿 そのありようは
あらゆるものが調和し
あらゆるものが幸せであることを
静かに物語っている
これは、チベットで古くから伝わる民謡の一節です。厳しい自然環境の中で生きるチベット族の人々は、昔からヒマラヤの白い峰々を、蓮の花にたとえてきました。仏教徒である彼らは、ヒマラヤに精神性を見いだし、またその神聖な姿に支えられてきたのでしょう。
遠く離れた故郷で暮らす祖母も、毎日「オン・マ・ニ・ベ・
メ・フン」と唱えながら、お寺に参り、みんなの平安と幸福を祈っていました。それを思うたび、わたしの心はふるさとの上空に飛び、白い雲間を飛び廻ります。目を閉じると、そこには慎み深く穏やかなミニャゴンガルが、高く高く聳え立っているように感じられます。
カム地方。それはわたしの愛するふるさと‥‥‥
カム地方。東チベットとも呼ばれるこの地は、5000メートルを越す高い山々に囲まれ、その独特の風景や山岳気候はとても美しく壮麗で、多くの人びとがその絶景に魅了されてきました。神奇な色彩に満ち溢れたこの土地に一歩足を踏み入れたなら、だれもがその宏大さに酔いしれるにちがいありません。
カム地方。そこは珍花奇草の王国でもあります。まだ、世界的に知られていない高山植物も数多くあります。世界園芸博覧会に選ばれた10大名花のひとつ、幻の花と言われてきたブルー・ポピーも優雅にその姿を見せてくれます。この地でこれまで発見されたブルー・ポピーは40種近くに上り、世界中のほとんどの野生ポピーがカム地方を中心としたチベット地域に分布しています。
カム地方。そこは、チベット族の歌手、ジャヤァンジェが歌ったような世界。
香巴拉並不遥遠、那就是我們我們的家郷‥‥シャングリーラは遠くにあらず、そこがわたしたちの故郷である‥‥‥
鳥 里 鳥
沙
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